赤外線サーモグラフィーを使用し、安価で精度の高い調査を行います

  1, 調査器具・測定原理    
 
 2, 調査方法
  1,調査器具・測定原理


◆調査器具について

外壁診断の中でも、足場等の仮設材を使用しなければ調査出来ない高所については、この赤外線サーモグラフィーを用いた診断が安価で精度のよい診断方法としてお勧めです。
この赤外線サーモグラフィーは、解像度0.1度まで解析分解能力があり、より詳しく解析が可能となります。
◆赤外線サーモの測定原理
常の外壁熱移動のモデルです。

太陽からの放射熱は、外壁(仕上げ材)から受け内部コンクリートへとスムーズに熱の移動があります。

劣化(浮き)部の外壁熱移動のモデルです。
 
太陽からの放射熱は、外壁(仕上げ材)から同様に受けますが、
熱の移動がスムーズに行えないため、途中(浮き部)で熱の停滞が起こり、その部分だけが高温となります。
これは、水筒等が保温の為内・外の間に空気層を、設ける事と同じ原理です。


 2, 調査方法


1. まず調査壁面に付いて、調査可能壁面であるか現地調査を行います
赤外線サーモグラフィーは、太陽熱を受ける壁面(東・南・西)が対象となり北面や木・ビル等により受熱を受けない壁面の調査は不可能です。
また、調査壁面より10m〜15m程度の測定距離が必要となり、建物にあまり近すぎても・遠すぎても調査には適しません。 空地や道路・隣地屋上等を利用しこの距離を確保します。
  
2. 赤外線画像サイズに合わせ、目視写真を撮影します。
この写真は、通常の可視画像で35mmフィルムにより撮影した物です
  
3. 赤外線サーモグラフィーによる画像データの取り込みを行います。

故障部分を拡大表示してみると・・・

※温度バーについて

画像内の温度分布バーが最上部に表示されていますが、これがこの画像データの温度分布になります。
256階調の中で、青色部分は26.86度を示し白色は31.98度を現します。
写真全体としては、黄色29.42度前後の温度を示していますが、黒丸部分に付いては、それよりも高い温度(赤色)となっています。 
この写真が、赤外線サーモグラフィーによる撮影画像です。
写真内の黒枠部分に赤色の筋が確認出来ますが、この部分(赤色)が高温異常による外壁の故障部分で、上の方はひび割れ補修部のモルタル浮き跡。下の方はコンクリート打継ぎ部のひび割れです。
この画像から、この壁面は全体的には29.4度前後の温度分布をしているにも関わらず、故障部だけが筋状に高温異常を示しています。(赤色〜白色の部分)
同一壁面において同じ熱量を受けているにも関わらず、この部分のみが高温を示しています。
温度差にして2度程度の温度差ですが、この赤外線サーモグラフィーの分解能力が0.1度と言う極小温度まで解析する事が可能なため、この様な目視では発見出来ない建物の解析が可能となります。
  
4. 調査壁面を分割調査します
赤外線調査は、対象壁面全体を1枚の画像として解析するわけではなく、より細かく壁面をメッシュ状に分割し1壁面に対して数枚〜数十枚の画像データを収集します。
この事によりより詳しい画像データが得られ、より詳しい解析が可能となります。
調査結果に関しては、メッシュ状にした1枚1枚を報告する方法と、メッシュ状にした画像を画像合成システムによる合成画像として1枚にまとめる事も可能です。
ただし、合成画像とした場合は全体的な温度分布を確認し易くなりますが、詳細なデータを現す事には向いていません。

All rights reserved, Copyright(c) 2001-2008 DRC CORPORATION

大規模修繕工事コンサルティングは設計事務所のDRCにお任せ下さい!