耐震診断・耐震設計を実施することが資産価値向上につながります

 
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 ■耐震診断


 耐震診断と言う言葉は、阪神・淡路大震災後には大きく取り上げられ各報道関係でも特集を組むなどブームとなりましたが、現在ではあまり聞かなくなりました。

しかし、水面下ではそれ以後耐震性能を高めるための工事が行われて来ています。
たとえば自治体の小中学校・会館・庁舎等、毎年の予算でこの工事のための費用が計上されています。

また、民間でも銀行・デパート・商用ビル等大きく取り上げられることなく工事は完了しています。
これは、耐震補強=体力のない建物と思われるから、公表することなく水面下で行うことが多いようです。
この事を集合住宅に限って考えますと、耐震診断・耐震補強はなかなか進んでいないのが現実です。
まず、集合住宅と言う特殊な環境が統一意見をなかなか出せないと言うことと、全員がその認識を持っていないと言うことです。
また、耐震診断・補強と言う言葉からのイメージで高額な商品と思われがちなのかもしれません。
この事に関しては、私たち設計事務所としての活動に問題があることも否めません。
 ピロティー形式について・・・
ピロティー形式とは、1階部分にあるべき壁がなくスペースを有効活用(駐車場等)するために考えられた建て方で、もちろん構造基準を満たしています。
しかし、先の阪神大震災や台湾大地震等では最新の基準を満たしている建物が半壊被害を受けています。
被害のほとんどが、独立柱の破壊による倒壊で上階部へは直接地震での被害は受けていない事が多く、独立柱の倒壊により上階も被害を受けることがほとんどです。

ピロティー形式の建物をご利用されている方は、一度耐震性能に付いて検討する事が必要です。
 

 ●建築耐震設計法の変遷
西暦 基準の変遷 主な震災
1920       1923 関東大震災
1930 1935 RC構造計算基準・同解説      
1940        1948 福井地震
1950 1950 建築基準法施行令139条      
1960            1964 新潟地震
1968  十勝沖地震
1970 1971 建築基準法令の改正 ※1      
1980 1981 新耐震設計法施行 1978 宮城県地震
1990        1995 阪神大震災
2000       2004 新潟県中越地震
       ※1 柱フープの間隔に関する規定が変更
        表からも大きな震災の後に、基準の改定等があることがわかります。
        阪神大震災からはや12年、業界ではいつ改訂と言うことが密かに騒がれています。


 ●耐震診断の流れ
竣工年数の確認
竣工年数が1981年以降の建物は、現在の基準で建てられていますので耐震調査の必要はほとんどありません。 
(1階駐車場等のピロティー形式の建物はこの限りではありません)
それ以前の建物に関しては、一度検討される事をお勧めします。
特に1971年以前の建物に関しては、早めに行うことを勧めます。


竣工図の確認 竣工図の有無の確認を行ってください。
竣工図は耐震調査・診断の必要条件です。
構造計算書の確認
構造計算書の有無を確認して下さい。
構造計算書があれば、耐震調査・診断はグーンと身近の物になります。
調査内容の決定
耐震診断の次数(1次〜3次)の調査グレードを確認して下さい。
一般的には2次診断を行うことが多く、序で1次、3次となります。
現地調査 現地調査では柱・壁・梁の配筋状態を調べ、数カ所に付いてはコンクリートの圧縮強度測定のためのコア抜きを行います
また、2次調査より高次の調査では、コンクリートのひび割れ状況も厳密に測定します。

電算機への入力
現地調査・図面・計算書からの各パラメーターを電算機へ入力します。
現地調査での結果はここで反映され計算へと反映されます。
構造計算 構造計算を開始します。
計算書はA4にしてざっと100枚程度、各フレームの計算データがここで現れます。
耐震指標の検討 構造計算の結果から、耐震指標が具体的に算出されます。
この耐震指標を都道府県や建物の用途により決められている基準値を照らし合わせ、現状の耐震性能を判断します。
補強の検討 耐震指標でその当てはまる基準値よりも低い結果がでた場合は、耐震性能の向上を検討します。
耐震補強の検討で問題となることは、ある部位を補強し剛性を高めるとその影響が他の部位に現れ、その影響を受けた部位の耐震性能に変化が現れることがありますので、検討は全体的なバランスの元で行います。


現地打ち合わせ 耐震補強により建物の耐震性能が高まる事は歓迎しますが、そのことで意匠を損ねるのでは問題があると考えます。
性能はいいがかっこは悪いでは、設計事務所としてのメンツに関わります。
現地でぎりぎりの検討・提案・工法開発を考えます。

耐震補強
既存不適格と言う言葉をご存じですか?
これは、竣工当時の基準では問題ありませんが基準の変わった現在の基準と照らし合わせると不適格となる建物の事を言います。
しかし、耐震調査・診断を行うことでこのいや現在の基準・それ以上の性能を得ることが出来るのです。
この事が、我々の社是である「リファインを通じて社会に貢献する」事と通じます。 
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