建築探訪2024

2024年も残すところ1ヶ月を切りましたね。

今年は長年動きのなかったこのDRCブログを再開したり、新たにInstagramを開設したりと広報に力を入れた1年となりましたが、ご覧になられた方には少しでも楽しんでいただけましたでしょうか?
来年も引き続き会社のこと、業務のこと、建築のことを発信して参りますので、是非とも足をお運びいただけたら嬉しいです。

少し早いですが、歴史ある建築から近代建築やインフラまで、とにかく構造物が大好きなわたくしスタッフJが2024年に訪れた建築物の中から厳選して総決算します!
訪れた順番にご紹介していきますのでよろしければ最後までお付き合い下さい。

せんだいメディアテーク(宮城県)
 
伊東豊雄先生の設計で、不規則に配置されたチューブと呼ばれる構造体が地下2階・地上7階建てのスラブを貫いています。某建築系資格試験の勉強期間中は「チューブと言ったらせんだいメディアテーク!」と頭にたたきこみました。
せんだいメディアテークと並んでよく伊東先生の代表作に挙げられるぎふメディアコスモスにもいつか行ってみたいですね。

銀座スウォッチ(東京都)
 
12月2日に発表された「ベルサイユ賞」(ユネスコ本部で創設された建築賞)の美術館・博物館カテゴリーで最優秀賞を受賞した下瀬美術館(広島県大竹市)と同じ坂茂先生の設計です。
2~4階はスウォッチグループのブランドが入り、5階以上はカスタマーセンターやオフィス、イベントホールとなっています。1階にはそれぞれのショールームに直通で行けるガラス張りの油圧式エレベーターが並んでいて見た目にも楽しいです。ワクワクします。
2024年以前に訪れたOPAM(大分県立美術館)や兵庫県淡路島にある農家レストラン「陽・燦燦(はる・さんさん)」もとてもすてきでした。(淡路島だと「禅坊・靖寧」が有名ですが、完全予約制なので行かれる際はご注意下さい。)

OPAM(大分県立美術館)

農家レストラン「陽・燦燦(はる・さんさん)」

九州国立博物館(福岡県)
 
圧倒的質量~~~~~~~~~~!
設計は代表作に江戸東京博物館などがある菊竹清訓先生。建築学生が避けては通れないスカイハウス(東京都)も有名です。
太宰府天満宮のすぐ近くなので、近年鬼滅の刃効果で大人気の竈門神社などと合わせてぜひお立ち寄りいただきたいです。

COEDA HOUSE(静岡県)
 
熱海のアカオフォレストという施設内にあるカフェ。「THE隈研吾」という小ぶりながらも圧巻の見た目!
木材に鉄筋を通して樹脂で固定することで耐力を発揮する「拡張樹脂アンカー工法」を採用しており、樹齢800年のアラスカヒノキを49層積み上げ、建物の構造を支える柱は1500本使用しているそうです。
外装はガラス張りとなっているため、建物内から相模湾が一望できます。

和國商店(東京都)
 
東京都東村山市の閑静な住宅街に突然現れるタバコ屋をリノベーションしたカフェ。
隈研吾先生がデザイン監修をし、地元の板金会社さんとコラボレーションした建物で、2024年度のグッドデザイン賞を受賞しています。
躯体は築50年を超えた元々の柱や梁を活かしつつ補強し、外壁は広島県の神社の屋根に使われていた緑青銅板(廃材)を加工して再利用したものと人工緑青銅板を合わせて約700個の銅板で形成されているそうです。
また、お店の外に置かれているイスは隈先生のデザインで、脚部分を板金職人さんが作成し、座面は旧国立競技場で使用されていたものを再利用しているそうです。
コストカットの面だけでなく、まだまだ使えるものを再利用しよう、再生して循環させようという大規模修繕にもつながる考え方がとてもすてきだな~と思いながらおいしいアイスカフェラテをいただきました。暑い日でした。

以上、大変楽しくまとめさせていただきましたがいかがでしたでしょうか?
来年も仕事とプライベートの両方向から建築と向き合う1年にしたいスタッフJでした。